ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

まんがでわかる 伝え方が9割(佐々木圭一、2017)

まんがでわかる 伝え方が9割

 

もはや親本は必要ないんじゃないですかね。

 

ってくらい、分かりやすい。そして単純にマンガとして面白かった。

 

著者の佐々木さんは、コピーライターという仕事をしているにも関わらず、普通の人よりも伝え方が下手なことに悩んでいたらしい。誰がどんな仕事に就くか分かったもんじゃないですね(笑)

「伝え方が9割」は、そんな佐々木さんが仕事で生き残るために体系化したコトバの作り方をまとめたもの。十数年かけただけあって、ほんとに無駄がなくて応用しやすい! 

 

ただでさえ分かりやすい本をマンガにしたんだから、それはもうこれ以上ないくらいに分かりやすい!

仕事だけじゃなくて恋人との関係も描かれていて、「伝え方をマスターすれば、人間関係かなり楽になりそう」とイメージが湧きやすかった。

 

正直、目新しいテクニックを教えている本ではなくて、「言われてみれば」ってことが多い。話がうまく進んでいるときは自然にやっていることばかり。

でも、うまくコミュニケーションをとれない!と思うときは、無意識に逆のことをしているということ。ここで「はっ!」と気付いて修正をかけられるようになる効果はかなりデカい。

 

思ってることをベラベラ話しがちな私のような人間は必読です。コミュ障ならぬコミュ上手を目指しましょー!

 

 

ぼぎわんが、来る(澤村伊智、2015)

ぼぎわんが、来る (角川ebook)

 

家に入るのも窓を開けるのもお風呂に入るのもお風呂から出るのもトイレに入るのもトイレから出るのも電気を消すのも、全部怖い!!

 

久々に「こえーよ!」と顔が歪んだホラー小説でした。

 

幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは妻と自分しか知るはずのない、生誕を目前にした娘の名前であった。後輩は原因不明の大怪我を負い、みるみる憔悴していく。その後も秀樹には不審な電話やメールが相次ぐ。これは、亡き祖父が恐れていた「ぼぎわん」という化け物の仕業なのだろうか?

 

第22回日本ホラー小説大賞受賞作品なだけあります。姉に勧められたんだけど、「幽霊でもサイコでもなくて化け物?ほんとに怖いのそれ?」と、若干斜に構えていました。ごめんなさい。

気味が悪くて余韻があって日常生活でもビクビクしちゃうという、「良いホラー」の条件を完全に満たしてますね! 謎解き要素ありちょっとファンタジー要素ありで、リアリティ重視派の私は今まであまり読んだことのない雰囲気だったけど、面白かった〜。

 

ネタバレになるんであまり書けないけど、子どもを取り巻く社会の歪みも絡んでいて、そこで重みが増していると思う。いつの時代も犠牲になるのは弱者、子ども。

著者が社会問題のメタファーとして描いたのかどうかは分からないけど、子どもを守るってどういうことだろうとちょっと考えさせられた。

 

「ぼぎわん」の姿は読む人によって結構ちがいが出そう。これは絶対に実写化しないでほしいなー!

全思考(北野武、2007)

全思考

読み終えたくない

 

そう思える本にはなかなか出会えない。そういう本に出会えたときは、えも言われぬ心地よさを感じる。

 

ここ数週間、本当に精神的にゴタゴタして、心身共にかなり消耗した。まぁ、30年も生きていればもうパターンは決まっていまして…いい加減何とかしなさいと自分でも思うんだけど(笑)

オトナは本心を言わないものと分かっていながら、やっぱり本心を教えてほしくなっちゃう。理由は分からないけど、正直であることは私の中でかなり重要なんです。

 

ずーっと北野武の話を聞いていたいなぁと思うのは、なぜか、彼は正直に話していると信じられるから。

 

本だから、格好つけてあることないこと勝手に書けることは分かる。芸能人なんてそもそも虚構の中で生きてるわけだし、たけしほどの大物なら言えないことも死ぬほどあるだろう。

それでも、この人はできるだけ正直に生きているだろうって安心感がある。実際に会ったことも話したことも勿論ないのに、何だこの確信は…!(笑)

 

正直であることは、相手のカードが何なのかに関係なく、自分のカードを晒すことだ。物凄く勇気がいることだけど、勝手といえば勝手かもしれない。

たけしは、自分のカードを晒したままそこに佇んでいるからカッコイイ。私は、私の見せたんだからそっちのも見せてよ、と言ってしまうところがダサすぎる(笑)

 

いやはや、本気のオトナってのは存在するだけでカッコイイんだよなぁ。

 

My Blueberry Nights(Wong Kar-wai, 2007)

マイ・ブルーベリー・ナイツ [Blu-ray]

1年に1回あるかないかの恋愛ものでございます。

 

最近は赤羽さんの0秒思考を徹底してやってるわけですが、そうしてみると、自分の思考の癖が見えてくるんですよね。あぁ、やっぱり理屈っぽいな、と(笑)もはや趣味と言えるくらいに、理詰めで考えるのが好きだし楽なんだよなぁ。でも、なぜか世の中はそんなに合理的に動いてない。

自分の思考回路に固執するようになるとロクなことがないんで、たまには非合理なものに触れてみよう!ということで、たまーに見る恋愛映画でした(理由が理屈っぽい)

 

ある夜、ニューヨークのカフェで恋人の心変わりを知り、失恋したエリザベス(Norah Jones)。カフェのオーナー・ジェレミー(Jude Law)に「彼が来たら鍵を返しておいて」と頼んだことをきっかけに、ふたりはブルーベリーパイを介して少しずつ心を通わせていく。しかし、別れた恋人を忘れられないエリザベスは旅に出ることを決め、ジェレミーの前から姿を消す。

 

この映画、ブルーベリー好きだから気になっていたんだけど(そこかよ)、Norah JonesJude Lawだったんだね! ナイスなキャスティング、というかJude Lawかっこよすぎ。

アメリカ映画かと思ってたら監督は香港の人だった。死と再生がテーマになってたりして、ガヤガヤしたり浮き足立ったりすることもなく、とっても大人の恋愛映画でした。

 

こういう映画を見ると、喪失に対する反応ってほんと非論理的だなぁと思う。そりゃ感情だから非論理的なんだけど(笑)、あらゆる感情の中でも群を抜いて非論理的に見える。

いなくても平気、いなくなっても関係ない、いなくなってほしいと言いながら、頭で考えてその結果に至っていたとしても、いなくなったらやっぱりツラい。離れた方がいいと思えば思うほど、実際に離れたらツラい。感情は論理とちがって振り子みたいなもので、一方に大きく振れたら逆にも同じくらい振れてしまう。というのは、大人になってから気付いたこと。

 

めちゃくちゃ怒ってたり悲しんでたりしてるときに、「それだけ楽しくて幸せな時間があったんだ」と思えれば、人生少しは楽になるかも…って、そんな理屈っぽく反応する人あまりいないか(笑)

 

モバイルボヘミアン(本田直之×四角大輔、2017)

モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには

 

好きな時間に、好きな場所で、好きな仕事に没頭したい。

 

わたしが毎日考えていることです。働く大人なら、一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか。

 

本田直之氏と四角大輔氏は、「7つの制約スッキリサッパリ脱しましたけど、何か質問ある?」的な生き方をしている方々です。ノマドという言葉を定着させた人たちでもある。

そんな彼らが次に打ち出す「モバイルボヘミアン」という謎の言葉。彼らはすでに次のフェーズに移行しておりました。

 

モバイルボヘミアンとは 、仕事のために生きるのではなく 、自分の好きなことをライフスタイルの中心に据えながら 、旅するように働き 、暮らす 、自由な生き方のこと 。 「自分らしくいられる時間をできるかぎり長く持つための方法 」であり 、 「仕事 、表現 、生活のクオリティを極限まで引き上げるための考え方 」とも言える 。

 

なんということでしょう!もはや仕事とプライベートの境目がなくなってしまうのです。

ずーっと仕事してるとも言えるし、ずーっと遊んでいるとも言える。本当に好きな仕事をできているからこその、最高の状態じゃないでしょうか。なんということでしょう!

 

という感じで、「7つの制約」を読んだときと同じようにワーオ!となったわけだけど、著者のお二人も釘を刺しているように、簡単に実現できる話では全くない。というか、7つの制約すら、脱するにはかなりの覚悟と準備が必要なのだ。

 

そもそもお二人が言ってるのは「自分で自分の人生をコントロールする」ということだ。自由というのは重〜い責任を背負って初めて実現する。

自由になるのは簡単だけど、稼げるのか、生活できるのかが問題になってくる。

 

なぜ毎日クサイオヤジだらけの満員電車に乗っては顔をしかめているのか? なぜ毎日職場のデスクであくびを噛み殺しているのか? なぜ毎日15時を過ぎると時計ばっかり見て過ごしているのか?

早く辞めてしまえよ、と毎日自分に言い聞かせながら辞められずにいるのは、他でもない、「生活できるか不安だから」だ。

 

それでも二人の生活に憧れてしまうのは、今の生活を何十年も続けていくのは無理だと確信しているからだ。これから70年間、妥協し続けるのは無理だと確信しているからだ。

まぁ、占いでは40代で殺されることになってるけど(笑)

 

「モバイルボヘミアン最高!」「この働き方が絶対いい!」みたいな押し付けがましさは、相変わらずゼロだった。そりゃそうだ、読者が自分で決めることだから。

いつかどこかで本田さんと四角さんに出会ったら、「モバイルボヘミアンのお陰で自由になれました」と伝えられるようになっていたいなぁ。

 

って、かなりクサイことを言ってしまった。とりあえず早く辞めよう(笑)

 

 

BREAK「今」を突き破る仕事論(川内イオ、2017)

BREAK!「今」を突き破る仕事論

 

 世界王者と自分との違いは何だろう

 

高校時代、水泳部だった。ほとんど趣味レベルで夏だけ泳いでいたわたしでも、オリンピックを見れば、「何が違うとこんなに速くなるんだろー!」とアレコレ考えたものだ。

フォームがどうだ、筋肉のつき方がどうだと、目に見えるところはいくらでも分析できる。ある程度マネもできる。でも、そこまで速くはならない。そりゃそうだ、練習量が天と地の差なんだから(笑)

 

練習量が違う。

と書けば単純だけど、よくよく考えれば、練習量って色んな要素が絡んでいるのだ。

時間、集中力、質、体力、モチベーション、テンション、計画性etc.…練習量を増やすには、あらゆる力を高めないといけない。

 

無理ムリむり!

やっぱり小さい頃から才能があって、一流のトレーニングを積んできて、メンタルもめちゃくちゃ強くないと世界一にはなれないんだ。

と、凡人のわたしは観客席に留まることに甘んじているわけだ。

 

しかし、没頭し熱中している間に観客席からコートに降り、世界王者まで登り詰めちゃった元凡人さんたちがいる。

この本には、そんな元凡人・現世界王者10名のストーリーが綴られている。

 

ボクサーやバリスタ、ゲーマーは世界大会があるのは有名だけど、フロマジェやヨガ、DJにも大会があるとは知らなかった。色んな分野で極めてる人がいるんだなぁと、知らない世界を覗けるのも単純に面白い。

 

突き抜けるというテーマに関しては、圧倒的な没頭と、「自分にとっての最高」を目指すことが共通していた。

何よりも没頭がすごい! 本当に夢中で、ただ純粋に「うまくなりたい」「強くなりたい」という思いでトレーニングをしている。それはもはや努力とは違うのだ。

 

「教科書がない以上、自分の内なる心の声と対話しながら磨いていくしかない。」

 

これは解説の楠木氏の言葉だ。

世界王者にもなると、他人との比較という次元ではなくなるらしい。自分という、最も手強い敵と対峙することになる。

 

凡人のままでいたくない。

人生で1回は何かを達成したい。

 

そういう思いがある人は、世界王者10名のストーリーに飛び込んでみると、「突破」のヒントが見つかるかもしれない。

 

ドラッカー流「フィードバック」手帳(井坂康志、2016)

自らをマネジメントするドラッカー流「フィードバック」手帳

Amazonレビューを鵜呑みにしてはいけません。

 

いやぁ…ドラッカーというワードとAmazonでの評価の高さに引っ掛かってしまいました。お恥ずかしい限りです。

 

ハウツー本なのに、高みを狙い過ぎてハウツー本になりきれていない。という致命的ミス!

 

正直、フィードバック手帳がどういうものなのか、スパッと伝わってこない。ハウツー本としてはここ数年読んだ中でかなりレベルが低い。

著者が超優秀なのは分かるし、ドラッカーも相当勉強してるんだろうということも分かる。でも読者は、言ってしまえば「ドラッカーに一度取材で会っただけ」の人が講釈を垂れるなんてこと、全く望んでいないと思う。少なくともわたしは望んでいない。

 

フィードバック手帳のやり方だけ教えてくれればいいんですよ。だって、ドラッカーの教えはドラッカーの本を読めばいいんだからさ…

 

てな感じで、この本の評価高いのおかしいでしょ…とAmazonレビューを見直してみて、もうガックリですよ。

 

よくよく読んだら、星5つ付けてるのってほとんど関係者ですよねコレ

 

いやー怖い。ネット怖い。Kindleだけで即買いするの危険すぎる。本屋で立ち読みしてから決めないとね!(本屋さんに謝れ)