
- 作者: 福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: 新書
- 購入: 56人 クリック: 1,487回
- この商品を含むブログ (1111件) を見る
読み終わった!
内容は、分子生物学の視点から「生物とは何か」を考えるもの。言ってしまえば科学書だけど、色々な物語的要素が盛り込まれていて、飽きることなく読み進められた。
物語的要素というのは、DNAの二重らせん構造発見の裏話(ワトソンとクリックの裏話と言ってもいいかも)、野口英世が海外で評価されていない理由、著者の研究の過程などなど。研究所の周りの風景だったり回想シーンだったり、科学者にしては珍しく(?)彩りに満ちた文章だったよ。
まぁでも、いくら読み易いとは言っても、少しぐらい分子生物学の知識がないと辛いかなぁ…。比喩とか使ったりして、かなり分かりやすく説明してくれているけどね。
結果として著者が生物をどう定義したかは、ネタバレしてしまうので言えないけど、やっぱり全く新しい生物を作り出したり生物の働きを完全にコントロールするのは不可能なのでは?と、分子生物学を勉強中の私としては思った。「生物は機械ではない」という事実は、バイオテクノロジーが当たり前となった今では忘れがちなことだけどね。
大学での勉強、やる気が出てきました(単純