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ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

法月綸太郎 「生首に聞いてみろ」

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

久々にミステリーを読んだ。このミス!で1位になったと書店で推されていた作品。作者と同姓同名の探偵が登場するシリーズの1つ。

彫刻家の川島伊作が病死する直前に完成させた、愛娘の江知佳をモデルにした石膏像の首が、何者かに切断され、持ち出された。江知佳の身を案じた叔父の川島敦志は、旧知の法月綸太郎に捜査を依頼するが…

物語の大半は、主人公である法月綸太郎の動きを追う形で進む。登場人物が多く、そのぶん台詞も多くなってしまうので、いまいちリズム感がないというか、少し読みにくい印象を受けた。また、しごく丁寧に場面描写されていて、初めのうちはスピード感に欠ける。ただし、慣れてしまえば特に問題は無い程度。物語の中盤からは事件も急展開して、どんどん読み進められた。

ぞっとする場面もあり、やるせない気持ちになる場面もあり、作者の丁寧な描写のおかげで感情移入がしやすい。主人公と一緒に謎に迫っている気分になれるのも、この作品の長所だと思う。

ただ、私はスピード感のあるミステリーが好きなので、★4つですね。じっくり楽しむのが好きな人向け。