ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

椎名誠 「さらば国分寺書店のオババ」

さらば国分寺書店のオババ (新潮文庫)

さらば国分寺書店のオババ (新潮文庫)

だいぶ昔に買ったんだけど、なぜか読めずに放置していた本が出てきた。今回はかなり楽しんで読めた。

椎名誠:1944年生まれ。1979年、「さらば国分寺書店のオババ」でエッセイストとしてデビュー。エッセイスト以外に、作家、映画監督、写真家としても活動。

私が子どものころ、15年くらい前か、ジーンズのCMで外国人の子どもに「シーナサン」と呼ばれていたおじさんです。あの頃は、シーナサンが本を書いてるとは知らず、そしてその本を自分が買うとも思ってなかったなぁ。

この本は、彼のデビュー作。自ら「昭和軽薄体」と称した、非常に軽くてクダラナイ文体で書かれている。それが、たまらなくイイ味を出している。さらに、てんでバラバラに見えることを話題にしながら、結局この1冊通して内容がまとまっているので、かなり読みやすかった。

制服を着る職業の人たちや公務員に対する疑問や怒りがメインになっているから、まぁそういう仕事をしてる人の気分を害する可能性はあるけど・・・。それでも、思い込みが強いわりに柔軟性のある考え方をしていると思うし、何より文章からプンプン漂ってくる「憎めないキャラ」の匂いに、読んでるこっちも「まぁ、細かいことはいっか」という気分になる。

エッセイで大事なのは、著者の人間性と、それを反映する文体なんだと思う。この本は、その両方がガッチリ私の心を掴んできた。買った当時に読めなかったのは、他人の人間臭さを受け入れる器が、私に無かったからだろうなぁ。