ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

Goethe "Die Leiden des jungen Werthers"

若きウェルテルの悩み (新潮文庫)

若きウェルテルの悩み (新潮文庫)

うわ、もう2ヶ月ぶりか!


就活やら何やらで読書から遠ざかっていたからなぁ(実際はCriminal Mindを観まくってただけ)

ということで、久々に読んだのはゲーテの「若きウェルテルの悩み」です。Criminal Mindを観すぎて、どうも明るい気分になれないもんで、選ぶ本も暗くなります。今度こそドグラマグラかな!


主人公のウェルテルが婚約者のいる麗しき女性ロッテに恋をし、叶うことのない想いに追い込まれて次第に我を失い、果ては自滅する―という話。友人のウィルヘルムに宛てた手紙という形で、まさしく「ウェルテルの悩み」が鮮明に記されている。


読みながら思ったのは、三島の「春の雪」に似てるなぁってこと。叶わぬ恋というのは、いつの時代も似たり寄ったりなのかもしれないね。清顕の場合は恋だったんだか何だかもよく分からないけど…

と、春の雪は置いといて…まぁなんというか、ウェルテルが狂っていく様がすごくリアル。手紙という設定上、ウェルテル本人が自分の言葉で自分の胸の内を明かしているんで、最後の方は悲惨すぎてこっちも落ち込むわ…。


結局のところ、ロッテへの愛に端を発したにしても、それに執着して自分を閉ざしたのは主人公自身であって、その病理的な部分は現代のストーカーに通ずるものがある気がして、人間は進歩しないのねと思った。この作品は1784年に書かれたそうなので、少なくとも約230年間、人間は変わってない。ゲーテの言葉を借りれば、


「『ウェルテル』は、厭世という病的状態から生まれたものであり、あの時代の病的風潮であったセンチメンタリズムを文学的に記録した小説である」


あの時代って、ナポレオンが即位する前のこと。ウェルテルが何歳なのかはよく分からないけど、世を呪う若者が狂っていくのは、いつの時代も変わらないらしい。