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ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

横山秀夫 「動機」

動機 (文春文庫)

動機 (文春文庫)

順調に読書できてる!
けど、HuluでSaw全作観れることが判明したんで、そっちに流れようとしてる。一気に全部観てノイローゼにならないか不安・・・

てことで、お盆休み第二弾は、横山秀夫「動機」です。


横山秀夫(1957.1.17〜)
1979年、上毛新聞社に入社し以後12年間の記者生活を送る。
1991年に「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作を受賞したことを契機に退社。
1998年に「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。
2002年、「半落ち」が直木賞候補作となるが、小説内のある要素について「現実では有り得ない」とされ落選(その後、必ずしも有り得ない話ではないことが分かった)。
代表作:2003年「クライマーズ・ハイ」、2004年「臨場」など


なんとまぁ、「半落ち」の作家さんだったんだ!と、今回初めて知った。ほんと、好みが偏ってるのはどうにかしたいな・・・今回みたいに良い作品に出会う機会を、見す見す逃してるわけだから。

・動機(第53回日本推理作家協会賞短篇賞を受賞)
・逆転の夏
・ネタ元
・密室の人
の4作収録。全体的に、派手さはないけど地味にぐっとくる作品だった。

「動機」「ネタ元」「密室の人」の主人公たちは、息苦しさを感じながらも自分の信条を曲げずに生きている。「逆転の夏」の主人公はちょっと事情が違うけど、周囲の悪意ある人間に陥れられそうになっても、まだ根っから腐ってはいない。
ただの正義の人として描かれているわけではなく、その人たちですら抱く黒い感情や考えもきちんと出されているのがリアルで良かった。

「動機」は警察官、「逆転の夏」は元殺人犯、「ネタ元」は事件記者、「密室の殺人」は裁判官が主人公。
普段テレビニュースから知るくらいの「事件」の周りにいる人間たちがどう動いているのか、どういう環境で働いているのかが綿密に描かれている。
記者として働いていた作者ならではだと思う。

派手さはない。目立たない。でも、しっかり生きる人はたくさんいるんだって信じたいな、と思った。