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ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

京極夏彦 「死ねばいいのに」

文庫版 死ねばいいのに (講談社文庫)

文庫版 死ねばいいのに (講談社文庫)

昨日は高校のクラスメイトに5年ぶりくらいで会い、話しまくって飲みまくって「冷たい熱帯魚」を観た。すごく楽しかった。それで朝帰りして16時に起きた。雪降ってるし明日しごと休みたいなー(クズ)

冷たい熱帯魚」のレビューもすぐ書くけど、とりあえずこの本から。

鹿島亜佐美という女性が死亡した。彼女の関係者の元に、「彼女の知り合いだ」という若い男性・渡来健也が訪ねてくる。「亜佐美のことを教えてほしい」という彼と、どこか噛み合わない話を続けるうちに、関係者はだんだんと自分の本心を引きずり出されていく―

なんだか不思議な本だった。ミステリーというほど謎解きの要素はほとんど無い。ただひたすら、社会的には全く評価されないちゃらんぽらんでやたら素直なケンヤという男が「わかんねーわかんねー」と言いながら、社会で(勝手に)雁字搦めにされている関係者たちの矛盾をつき、その本性を剥き出しにしていく。

社会に蔓延る下らないルールや風習に縛られながら、文句しか言わない関係者たち。彼らに対して浴びせられる、社会に属していない者からの軽々しい「しねばいーのに」。解説で辻村深月さんが述べているとおり、誰かに「しねばいーのに」と思っている自分も、誰かに「しねばいーのに」と思われているということを突きつけられる。

私が個人的にいちばん怖いと思ったのは、ケンヤではなく鹿島亜佐美。自分の意見を抑えすぎて相手を堕落させることは、往々にしてある。