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ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

ヒミズ(園子温:2011)

ヒミズ コレクターズ・エディション [DVD]

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やっと観たヒミズ。つらくて痛かったけど、観て良かったと思う。

舞台は3.11後の日本。何もしない母親(渡辺真起子)のボート小屋を手伝いながら、普通の人間として普通の生活を送ることを夢見る住田(染谷将太)。ボート小屋近くに住む被災者のホームレスと楽しく過ごしている住田だが、たまにボート小屋に来ては金をせびる父親(光石研)からは、「早く死ね」と言われ暴力を振るわれている。そんな住田にストーカー的な好意を寄せる茶沢(二階堂ふみ)もまた、母親(黒沢あすか)から虐待を受けていた。

園子温は、震災を受けて台本を大幅に書き直したらしい。そのせいか話が拡散してるような部分もあったけど、主演2人の熱演でとりあえずまとまった感じ。まぁ園子温だし、冷たい熱帯魚を観た後なら何ともないww

キェルケゴールが言ったとおり、絶望は人を死に追いやる。親に死ねと言われて育ち、絶望し、死にたいと思いながら悪を殺すために街を徘徊する住田。自ら絶望しながらも必死に住田に愛を注いで引き留める茶沢。普通に生きることを奪われた2人が、何とかして生きていこうとする。無力かもしれないけど、彼らは生きていく決意をする。

きれいごとばかり並べてても生きられない。生きるってことは痛いんだって、冷たい熱帯魚でも言ってたような気がする。でも、絶望から這い上がった人間は強い。