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ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

嫌われる勇気(岸見一郎・古賀史健:2013)

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

もうすぐ4月も終わりかぁ。3月はほんと散々だったけど(しつこい)、4割程度には復活できたかなと思う。

ここまで疲弊してしまったのは、これまでの人生の中でやってこなかったことに挑戦したからである。それは何かと言うと、「自分の意見を飲み込んで相手に合わせること、相手の言い分を飲むこと」だ。
「大人になるって…?」と中学生かよと突っ込みたくなる疑問を抱き、試験的に聞き分けの良い人間になってみたわけだけど、これが敢え無く失敗に終わったわけだ。そして、「ねぇ、こんなことしても意味ないよね?!」と、この本(の題名)に助言を求めた。この本の内容から言うと、人の顔色を窺うことにやっぱりメリットは無いらしい。

この説明だと諸々の誤解が生じそうなのでちゃんと説明すると、この本は、Alfred Adler(1870~1937)という心理学者が提唱した「個人心理学」を、対話形式で分かりやすく紹介している本だ。CarnegieもAdlerの影響を受けているらしい。

アドラー心理学の根底にあるのは目的論である。
フロイト的な原因論(自分が今こうなのは○○が原因だという考え)に真っ向から対立するこの考え方によれば、無意識であれ意識的であれ、選択は目的に沿って為されるものである。例えば、あなたが変われないのは、傷付くのを避けるという目的に沿って変わらないという選択を繰り返しているからだということになる。つまり、あなた自身が変わるという決断をしない限り変われないですよ、という至極当然なんだけど厳しいことを言っている。

私がなるほどと思ったのは、「他者の課題を切り離す」という観点だ。
端的に言えば、自分がしたことに対してどう思うかは相手の問題である、ということだ。そこは互いに干渉できないから気にしても仕方ないし、そこに介入するのは相手を見下すことだよ。あくまで対等な立場で健全に「あなたはこう、私はこう」という線引きをしましょう、という話。大人や…これぞ大人…
私みたいにあまり他者の意見に耳を傾けない人は、「こんなこと出来てるしぃ」と思っているに違いない。でも、「あんたの意見なんて聞かないよ」という態度は、結局相手を見下しているわけであって、対等な立場での線引きではない。ここが独り善がりな人と強い人との違いかなと思った。

ということで、題名の「嫌われる勇気」というのは、「もしかしたら嫌われるかもしれないけど、あなたが正しいと思う決断をする勇気をもとう」という意味。「人に嫌われるようなこと敢えてしようぜ!出る釘最高!」という意味ではない。


自分に甘々な私としては耳が痛くなる話ばっかり。とりあえず「人生は他者との競争ではない」を念頭に置こう…