ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

エージェント6(Tom Rob Smith, 2011)

 

エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)

エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)

 

 レオの長い長い長い闘いが幕を閉じた。グラークからぶっ通しで読んだせいか、終盤は涙を禁じ得なかった。普段生身の人間にはあまり感情移入しないくせにww

1980年、パキスタンに程近いアフガニスタン・カブール州。レオはアフガニスタンの共産政権に助言をする顧問の職に就いているものの、アヘンで悲しみを紛らわす自暴自棄な毎日を送っていた。そんなある日、アフガニスタンの秘密警察KhADの若き訓練生たちが惨殺され、同時にソヴィエトの管理するダムの爆破未遂事件が起こる。レオは、唯一生き残った訓練生ナラと共に事件の捜査に巻き込まれる…

いやはや、ソヴィエトがアフガニスタンまで進出(侵攻?)していたとは全く知らなかった。1978年、ソ連に接近したダーウード大統領一族が処刑された四月革命が起こり、アフガニスタン紛争が勃発。共産党のタラキーが新大統領となるが、1979年9月には殺害されてしまう。ソヴィエトによる支配への反発が高まり、ムジャヒディンと呼ばれる義勇兵の活動が活発化する中、同年クリスマスイヴにソ連アフガニスタンへの軍事侵攻を開始する。ソ連軍が完全撤退するのが1989年だから、10年以上も続いてたんですね…ほんと歴史知らないなわたし…


レオの痛々しい姿を見続けながら(って想像してるだけだけど)ソヴィエトの過去をおさらいして、国家に自由を制限されることの恐ろしさを痛感した。だってレオは最期まで国と過去に縛られ続けるんである。穏やかに暮らすには、思っていることを口に出さずに理不尽なことも見て見ぬ振りをしなくちゃいけない。読むものも見るものも聴くものも制限される。人間としての思考の自由を取り除かれるってことは、洗脳されてロボットになるのと同じことだ。

最近はたまたま戦争ものの作品に当たることが多いから、もうちょっと戦争について勉強してみようかなぁと思う。でも辛いんだよなぁ戦争…