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ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

ワークシフト(Lynda Gratton, 2012)

ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>

昨日10冊を読み終えたので、今夜はちょっと一休み。高速で頭に入れた情報たちがガヤガヤ騒いでいるので、週末にまとめて落ち着かせようと思う。
ちなみに読んだページ数は合計で2,628ページ。読書にあてられた時間が大体35時間だから、1時間で75ページくらいか。あれ、思ったより速くなかった(笑)

てことで、最後の1冊がワークシフト。著者のLynda Grattonさんはロンドンビジネススクールの講師で、「世界のトップビジネス思想家15人」(英タイムズ紙)にも選ばれている経営組織論の世界的権威だそう。こういう本ばっかり読んでると著者の経歴が凄すぎて、なんかちょっと凹む(´ω`)

この本で著者は、これから先は「コンピューターをエネルギーとした、水平型コラボレーション+スペシャリスト技能」が重要になってくると予想している。産業革命のような劇的な変化が起こるというのは、これまで読んできた他の9冊でも一様に予想されていることだ。というか、もうその変化に飲み込まれているんだよね。ぼーっとしてると実感湧かないけど。

変化の要因として挙げられている5要素は他の本と大差ないので割愛するとして、その変化によって導かれる未来を明るくするにはどうしたらいいんでしょう…という問いに、彼女は「3つのシフトが必要だ」と主張している。
大まかにいうと、①ゼネラリスト指向→専門技能の連続的習得、②個人主義・競争原理→コラボレーション・人的ネットワーク、③大量消費→質の高い経験・人生のバランスというシフトだ。

この本の面白いところは、2025年に世界各地で生きる人々の人生をシミュレーションしているところ。暗い未来のシナリオでは、仕事に忙殺される人生・孤独な人生・貧困の人生が描かれている。明るい未来のシナリオでは、世界中の仲間と連携して大きなプロジェクトを立ち上げたり、家族と暮らしながらやりがいのある仕事に打ち込んだり、自分の特技を活かして起業したり、といった人生が描かれる。
未来は、万人に共通に訪れるはずだ。それなのに暗い未来と明るい未来ではっきり分かれるのは何故だろう。その理由は、著者が「漫然と迎える未来」「主体的に築く未来」という言葉を選んでいることからも読み取れる。まず問われるのは、個人の選択であるということだ。

もちろん、ここに書かれているシナリオは予想に過ぎない。でも、どの時代にも幸せな人と不幸せ(そうな)人が存在するのは事実で、自分はどっちになりたいんだろう…って考えるまでもないじゃん。
これからの時代、「みんなと同じことしてるのが楽です、おれの辞書に『責任』という言葉は無い」とか言ってる人には、誰も見向きもしなくなる。そういう人の仕事は人工知能が代わってくれるからだ。人間としてどういう付加価値を付けられるのか、という観点ではD. Pinkに繋がるし、ライフバランスという観点では本田さんに繋がる。

ちなみに10冊通して「選択だ!キミ次第なんだ!」というフレーズが頻繁に出てきた。不幸になるのも幸せになるのも全部あなたの選択ですよ、というのはアドラーさん…!あの本が売れたのも、こういう時代の変化の中で必然だったんだなぁ。緩いつながり(Weak ties)の考え方も、課題の分離が参考になるかも。アドラーの時代!

昨日この10冊課題図書を課してきた人と話していたら、「やりがいが苦労を上回ればいい」とか言ってる自分がいて、あれどうした?仕事観変わった?と自分でちょっとビックリした。思い返してみれば、ここまで仕事について色々考えたことは無かったらしい、就活してないから(笑)
労働は嫌だけど、仕事だったら頑張れる…というのが本心なのかも。もうちょっと模索だな。