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ミニマリズムと読書ときどき映画と音楽。

ミニマリスト見習いのアラサー女。最小化計画の進捗と、本・音楽・映画の感想

僕は君たちに武器を配りたい(瀧本哲史、2011)

読書

僕は君たちに武器を配りたい

「やり直すには遅すぎるのか」

会社勤めを始めてから、何度この言葉が頭に浮かんだだろう。

大学4年生のわたしは、間違いなく人生最悪の時を迎えていた。他力本願がうまくいかなくなって二進も三進もいかなくなり、ストレスで不眠と拒食に陥った(クズすぎるww)。エネルギーが枯渇し、完全な自暴自棄。そして、「新卒採用の就活」も「大学院への進学」も、未来を考えることも放棄した。
2年間の充電期間を経て、仕事に困ったことがあるかと言われると別にそうでもない。2年の間にスキルを身に付けていたからだろう。「新卒採用かつ大企業」にこだわらなければ、正社員にもなれるし平均くらいの給料はもらえる。

でも、スキルしかない人は淘汰されていく。この本で瀧本氏が明言しているように、スキル自体がコモディティ化し、そこに人件費の安い海外からの労働者、そしてロボットや人工知能が流れ込んでくるからだ。
スキルだけで社会人になったわたしは、すぐにこのことに気付いた。それからずっと、「やり直すには遅すぎるのか」と悶々とし続けていたわけである。ポイ捨て可能な社畜としてではなく、人間として自由に働くという選択はもう出来ないのか?

この本で瀧本氏が提言しているのは、「投資家的に生きる」ということだ。自分の労働力、時間、人脈を自分の信じた機会に懸けることだ。決して投機ではなく、長期的リターンを見込んだ投資として。

資本主義社会で生きる限り、そのルールで全ての物事が動いている。言われれば当たり前のことなんだけど、なぜか自分の人生には適用されないような気がしていた。「いや、普通に適用されるからね」と瀧本さんにスパーっと言われてハッとする。それだけでこの本には十分な価値があると思うけど、投資の本質をきちんと説明してくれるというね! サクサクした物言いにも若干の慈愛を感じるのはわたしだけでしょうか(←気色悪い)。

投資家的な生き方に絶対に必要なものは、物事を判断するための知識と情報、そして責任感だろう。「色んなスキルを身に付けるために勉強してます」という若者の皆さん、まずはこの本を読みましょう。